ゆとり日記

 今日あった事や、アニメやマンガ、本や映画、落語の感想などをネタバレで書きます。

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『秘録・陸軍中野学校 』を読んだ。


秘録・陸軍中野学校
(和書)2016年12月29日 15:36
2003 新潮社 畠山 清行, 保阪 正康

 アニメジョーカーゲームの影響で興味を持って読んでみた。
 これによると、陸軍中野学校の考え方は「謀略は『誠』なり」という考え方で動いていたそうだ。
 エピソードもそれぞれ面白かった。その中で印象に残ったのは、戦時中に親英派だということで密かに監視されていた吉田茂のエピソードでP556の、
『昭和二十年二月十九日、米軍は硫黄島に上陸した。そのころのある日、吉田は東を連れて海岸へ散歩に出たが、いつまでも沖をながめて動こうとしない。~吉田はつぶやくようにいったのである。「いまも、多くの日本人の血が流されている。若い命が失われている」』
と、泣いていたそうだ。東は吉田監視の為に、こっそり書生として潜り込んでいた中野学校のスパイだったんだけれど、その姿に心を打たれて内心激しく動揺し、自分はこれでいいのだろうかと眠れなかったらしい。
 東は吉田茂が少しでも変な動きをしたらしょっぴくために潜り込んでいるが、彼なりに国を愛している、年寄りでもある吉田を裏切っているように感じたんだろうなあ。
 吉田茂には書生だけでなく、女中にも陸軍や憲兵のスパイが潜り込んでいたそうだ。家の中スパイだらけだな。
 その頃、吉田家だけでなく鳩山家などにも日本軍のスパイが着いて監視されていたそうだ。
 後、風船ばくだんの話もあった。季節風を利用するというアイディアがとても面白いなと思う。ふうせん爆弾も、戦果的にはもの凄い成果をあげた訳ではないようだが、アメリカの方ではそれらが運んでくるかも知れない細菌攻撃に備えて防護服が各地に配られたりと、心理的には結構効果があったらしい。
 ふうせん爆弾も、詰んでいる爆弾の種類が違っていれば結構な威力を発揮できていた可能性があるらしい。
 戦後は、日本の監視のためにマッカーサーが作ったキャノン機関というものがあったらしいが、それは悪名の方が高いらしい。これは中野学校出身者も無理矢理連れて来られて仕事をさせられていたそうだが、同じ中野学校出身の男性に裏切られて金を持ち逃げされ、それが原因でアメリカから疑いがかかり、最終的に解散になったのだそうだ。 ザマア。
 後、P503の終戦後からのソ連軍の上陸に対して、和戦どうするかというときに、司令官堤中将の
「兵を千日養うは、一刻の非常に役せんがためで、非戦闘員を保護するのが軍の責任である」
という一言で、女子供を含む非戦闘員達を逃がすための時間稼ぎとして、ソ連軍と戦ったそうだ。無事にその目的が達成されたのも良かった。このまま非戦闘員を残したままだったらエロ同人みたいな展開になっていたであろうから、非戦闘員の彼女らにとっては彼らは感謝してもしきれない、一生忘れられない光景であったろうなと思う。
 P505で、
『北千島の引揚げは、実に立派だった。それにつけても残念なのが、終戦当時の関東軍のだらしなさで、もし関東軍に堤中将ほどの人物がいたら、十七万もの非戦闘員が、むざむざ満州で殺されるようなこともなかったろう。~よしや敗戦したとは言え、まず非戦闘員を保護するのが軍人の務めではあるまいか。戦後、軍人が不当な誹謗をうけたのも、防人精神に徹した本当の意味の軍人が少なくなっていたことにもよるだろう』
とあったが、ここまで言われるなんて、関東軍一体何やらかしたんだと思った。この当たりの歴史に詳しければもっと分かるんだろうなあ。
 一番面白いなと思ったエピソードは、P97あたりにある囮船の話で、報国丸、愛国丸などの戦艦があったのだが、民間船と思わせるために軍人達が、赤や青のワンピースを着て女装をしたり、カップルの振りをしたり、ベビーカーを押してまわったりしていたというのが面白いなとおもった。これ、艦これでもでてくるんだろうか?出るとすればどういうキャラになっているのか気になる。
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