ゆとり日記

 今日あった事や、アニメやマンガ、本や映画、落語の感想などをネタバレで書きます。

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『饗宴(シュンポシオン)―ソクラテス最後の事件 』を読んだ。


饗宴(シュンポシオン)―ソクラテス最後の事件
(和書)2016年11月23日 23:51
原書房 柳 広司

 ソクラテスやクリトン、喜劇作家のアリストパネス、ラケス将軍などがでてきた。後、プラトンも名前だけでてきた。ほかにもパウサニアスとかアガトン、エリュクシマコスだとかカリクレスとかがでてきたのだが、この時代に詳しくないのでどこまでが実在の人だったのかよく分からない。
 ピュタゴラス教団もでてきた。
 ラケス将軍の娘ミュリネと結婚して娘婿になったカリクレスが、ミュリネに対してツンデレだったんだなあ。だが、最後に素直になったようで良かった。気もちを素直に伝えていたらトラブルも無かっただろうに。カリクレスは、自分が美人でもない女性に恋をしたのを、スパルタ風仲間でもある、他の友達に知られる
のが恥ずかしいと思ったんだろうか。
 この本では、
「菫させるアテナイ」
「ムーサ(詩歌の女神)に見放された」
などの、この時代の言い回しや流行などが台詞の節々で紹介されているのが良いなあと思った。また、この時代の宴会では長椅子に座って寝転がって食べるなどの風習もあった。
 ソクラテスの生きていた時代のことは何も分からないが、それでもアテネの空気が感じられたような気がした。
 この時代の風習で、不便そうだなあと思ったのは、彼らのいた時代のトーガ?にはポケットがなかったので、コインなどは口に含んで持ち歩いていたとかいうのだ。だったら小銭を受け取るときも、唾液でベタベタになったコインを受け取ることになるし、汚いので大変だなと思った。この時代の人達は哲学的で頭良さそうなイメージだったが、ポケットなり袋なりを思いついた人は居なかったんだろうか?
 アリストパネスの『雲』は、ソクラテスを笑い者にした内容らしいが、その舞台に実際にソクラテスがソクラテス役で出演していたというのは、どこまで本当か知らないが面白いエピソードだなあと思った。ソクラテス、ノリ良いなあ。
 カラバル豆とかいう毒豆がでてきたが、アフリカでこの豆を使って使う裁判があったらしい。裁判で罪ある者がこれを食べれば死に、罪なき者が食べれば死なずにすむというものだった。これと似たものに、魔女裁判の罪がある者は、縛られて川に投げ入れられても浮き上がり、罪なきものはそのまま沈むとか、罪なきものは火傷をしないとかいうむちゃくちゃな理屈を思いだした。
 だが、この本のP350によれば、
「豆毒には同時に強い嘔吐作用があり、もし一気に飲み下すならば、毒は体にまわる以前に吐き戻されてしまう。」
だから、罪なき者は己の無実を信じて豆を一気に飲み下すであろうから、毒を吐き戻して助かるが、心に後ろ暗い者はどうしても少しずつ豆を食べる事になりその結果、毒が全身にまわって死ぬという寸法らしい。
 この豆は「裁きの豆」と呼ばれていたらしい。これは馬でも殺すくらいに強い毒らしいが、それを食べたソクラテスはよく生きたなと思う。
 
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