2016.06/28 [Tue]
麦屋町昼下がり (文春文庫) を読んだ。
麦屋町昼下がり (文春文庫)
(和書)2016年06月28日 23:24
藤沢 周平 文藝春秋 1992年3月10日
江戸時代の、武家の事件を巡る短編集だった。普通に面白かったが、オチを最後の最後まで書かずに、余韻をこめておわるものが多いなと思った。
話は、自分より上の者にあたる人達の不正を暴いたり、刃傷沙汰とかそういうのが多かったが、大体最初は失敗して毎回人が死んでるなとも思った。
主人公側の人は、剣術の才能のある武士ではあるが身分の低い若者とか、うだつの上がらない夫を持ったハイスペックな妻だとか、昔は剣術の才能を認められていたが、今は腹の出たおっさんだとかいう、いまいち恵まれない人が多かった。
どれも最終的にはハッピーエンドになっていたのも良かった。『三ノ丸広場上城どき』が一番個人的に良いなと思った。今はうだつの上がらない腹のでたおっさんが、昔こそ剣道仲間だったが、今は身分違いになった人の不正を暴く手伝いをしたり、その人が城下で暴れた際に戦ってリベンジするなど、個人的に一番スカッとする内容だったので。
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